あおやまゆうこです
背骨骨盤を柔らかくして、波のうねりのような動きができるようにしましょう。
背骨(脊柱)は、一つ一つの骨がつなぎ合わさってできているので、
一つ一つの骨が動いて、全体で柔らかな動きができる仕組みになっています。
硬くなってしまっている背骨や骨盤の動きをほぐして、柔らかな動きを取り戻しましょう。
Ⅰ骨盤と体幹部位の押し出し
1) 骨盤下部(恥骨結合部)の前方への押し出し(その1)
立位姿勢を横から見たときに、骨盤の恥骨結合が一番先端に出ているような姿勢をとります。
この姿勢では、中殿筋を強く収縮させて恥骨結合を前に押し出すようにします。
そこから、「骨盤を開く」ように股関節を外旋させる力を加えます、
「骨盤を開く」とは、仙腸関節(腸骨と仙骨をつなぐ関節)を開くという意味ですが、実際は、骨盤の下部を前に押し出して左右の股関節を外側に回す(大腿骨の外旋)させるようにするとよい。
さらにお尻の部分で、下の方から筋肉を緊張させて恥骨結合を前に押し出すように内圧を高め、しばらく(5秒間)その姿勢を保ちます。
骨盤下部(恥骨結合部)の押し出し
2) 臍下部(丹田)の前方への押し出し(その2)
おへそから5センチほど下の部分(臍下部 丹田)を、横から見た時に最も先端に出ているような姿勢をとります.中殿筋をしめて、臍下部を骨盤とともに最も前面に押し出します。骨盤を開く。お尻の下部で筋肉が緩んでいる部分から骨盤を前方に押し出す。しばらく(5秒間)その姿勢を保ちます。
丹田の押し出し
3) みぞおち(胸骨下部)の押し出し(その3)
みぞおちの部分が横から見た時に、最も先端に出ているような姿勢を取ります。左右の肩甲骨の下縁部が背面で近づくように強く引き付け、胸を張るようにします。さらに、肩甲骨の内側にある背骨に近い筋肉(脊柱起立筋)でみぞおちの部分を前に押し出し、しばらく(5秒間)その姿勢を保ちます。この場合、腰は「馬」の姿勢をとることが良い。
みぞおち(胸骨下部)の押し出し
4)喉元(胸骨上端)の押し出し(その4)
喉下の部分(胸骨上部)が、横から見たときに最も先端に出ているような姿勢をとります。鎖骨を左右に開いて、左右の肩を広げて、肩甲骨を後方でできるだけ強く引き付けようにします。喉を下顎とともに、斜め上方に引き上げ、後ろ頭の頭頂が糸で上方に引っ張られるような感じで後ろ首筋を緊張させます。その姿勢で、体の深いところから自然に空気出すような感じで「イー・・・」という高い音階の声(音)を発します。
喉元(胸骨上端)の押し出し
5)「馬」「豹」「チーター」の連続動作(その5)
上記のその1,その2,その3、その4の体操を2回繰り返えします。この4つの段階の体操をすると、骨盤、背骨の動きの自由度が増し、「馬」「豹」「チーター」の腰と背骨の運動が柔らかくスムーズとなり、脊椎骨の一つ一つが動かされるようになります。
Ⅱ 歩行動作での「背腰の空中押しのばし」体操
「背腰の空中押しのばし」とは、奇妙な表現ですが、実際の
骨盤・背骨のばしの運動は、歩行姿勢の矯正にとても役立ちます。
前かがみで、歩行が安定しない人には、この運動がお勧めです。
歩行姿勢で膝、腰、背中が伸び、胸を張った姿勢が生まれます。
1.直立腰伸ばしの体操
両手の手のひらを開いて手首を背屈させ、机の上に両手をついて立ち上がるような腕の形を作ります。
立位姿勢を取り、両手で地面を押すような動作をしながら腰を伸ばし、胸を張ります。
この両手指を開いて、手首を背屈させながら手のひら(手掌)の付け根を下げながら肘を伸ばすと、両足の膝と腰を比較的スムーズの伸ばすことができます。
2.一歩踏み出しての膝腰伸ばし動作
一歩踏み出して、足の上に腰を移動して体重をのせます。
この時、両手の手首を背屈させて両手で地面を押すように動作すると、前足の膝や腰が自然のうちにしっかりと伸ばすことができます。
私は、この姿勢を「志村けんのひげダンス」の姿勢と関連して表現しています。
この「ひげダンス」のポーズをとると、驚くほど腰が伸び、膝を伸ばすことができるのです。
おそらく、「動作の反射作用」が潜在的に働いているのだと考えられます。
実際の志村けんと加藤茶の「ひげダンス」の映像を見ると、膝は曲げられていますが、両手を地面を押した動作をする時、骨盤はしっかり後傾しており、健身塾でいう「馬の姿勢」となっていいます。
この骨盤の後傾姿勢と手首を背屈させて地面を押すポーズによって、下半身がしっかりと伸ばされやすいためでしょう。こうした要素は、独特のリズムに合わせた「志村けんのひげダンス」とは異なりますが、「ひげダンス」の腕と手首の動作は、歩行姿勢の膝腰を伸ばす運動として、きわめて重要な要素を持っていると考えられます。
ひげダンス腰と体側のばし